花木の知識

前回に引き続き

見事なダリアガーデンを散策します。

東京と軽井沢を行き来しながら

ダリアの手入れをするのは大変

でも、手入れの分だけ

美しさで応えてくれるとオーナー

朝夕の寒暖差の大きい

軽井沢ならではの

色鮮やかなダリアのラビリンス

お楽しみください。

◆おがくず置いてますの？

球根を保存する時に、もみ殻とピートモスを混ぜたものを一緒に入れて、

そして残ったものをここに撒いています。

小屋に入れて、温度を６～７度に保って冬を越させます。

◆ちらっと聞いてたら、土を４トン車で２台？

はい、まだその裏の方に積んであります。

それは、堆肥です。

変なものを使っていない堆肥です。

◆堆肥は、鳥か牛？

鶏糞を更地の時に漉き込みます。

基本それだけです。

※毎春、植え付け前に４トン車２台分の堆肥を土に混ぜ込む。

◆いいハサミの音するわ。

まめに咲き終わった花柄を剪定することで、

次の花芽が出てきます。

◆きれいだわ、みんな褒めてあげたい！

これ可愛いでしょう、「雄和小町」と言います。

秋田の鷲沢先生のところが雄和町という所なんです。

その町にちなんで付けたのかわからないでれど、雄和小町と言うんです。

だから、一応いっぱい植えてるんです。

＜ネーミングの由来＞

世界的なダリア育成家・鷲沢幸治氏のダリア園が、秋田県秋田市雄和にあることからダリアの名前は秋田に関するものも多い。

面白いのがこれ！

これ、花が終わったと思いますでしょう？

重なったガクが何段にも筒状になって。

最初の年、私は週末しか来ないので花が終わってしまったと思って

全部切ってしまったら、これからこの赤い花が咲くんだったんです。

 可愛いでしょう？

レッドシードと言います。

蕊（しべ）周りが独特です。

◆えー、観葉植物みたい。これ、面白い！

筒状になった蕾、この先に花が咲くと思います。

 ◆これ、年々株が大きくなりますでしょう、どうするんですか？

株が毎年大きくなると球根がどんどん増えるので、

去年は軽井沢町の学校の方が欲しいということで、だいぶ差し上げたんです。

そして去年は植えられて、保存に失敗したのか何かで、

今年は植わっていないですね。

これ、ジャパニーズビショップと言うんです。

オレンジで変わってますでしょ。

増やそうと思ってるんですが、なかなか増えない。

◆葉っぱも茎も独特ですね。オレンジの色がきれい。これは１本だけ？

もう１本あるんですが、増やそうと思うものはなかなか･･･。

この赤いのは、あるホテルのお庭でダリアをやっていたのですが

やらなくなって、従業員の方が掘り上げて、良かったら植える？

と言って持ってきてくださったんです。

それが、増えて、増えて。

この木のぐるりにやったら、とてもいい感じで、

赤だけでと思ったら、

黄色とか、やっぱり混ざっちゃって。

咲いてみたら、微妙に色が違っていて。

花の色って、カタログの色とだいぶ違ってくるのは？

土の状態と、交配を繰り返しているうちに花色が変わることがあります。

例えば、薄い色は薄い色で交配していくと白い花になるというふうに。

◆消毒します？

消毒は、基本やりきれないので、仕方ないと思って。

ただ、あまり虫が目立った時にはやります。

◆今年はうちもすごく多くて、やらないという基本だったんですが、今年は負けました。

私は基本手袋をしているので、最初はできなかったんですが、今は見たら潰します。

可哀そうだけど、ごめんなさいって言って。

ダリアは花芯のところに黒い小さな虫がべったり付くんです。 

すごい、この景色！

撮影関係なく、きりなく歩きたい！！

きれい、触ってみたい。

うゎー　本当にポンポンだ！！　可愛い。

すごいな、これ全部植え替えるなんて。

うわー、ちょっと、ここからの景色見て、すごい！

「美津子さんにそんなに感激されたら嬉しいですわ」

汗と　冷や汗と　すごい感動！！！

一年の半分をダリアに寄り添い暮らす日々

自然に委ねてなすがまま

咲き誇るその姿に会いたくて

雑草取りと　虫をつまみ出す

そんな事を少しお手伝い

ダリアの小路をいくつも抜けながら

花たちと語らう　時を忘れて

こんな気持ちを少しでも分かち合えたら　と